そもそも風は気まぐれなもの
公園に立っていると、風がなかなか定まらなかった。東から吹いてくると思えば、少し南に変わり、また東に戻る。風速も0.3メートルになったかと思えば、1.3メートルまで跳ね上がる。風速計の針が、落ち着きなく揺れ続ける。
これを不定風(ふていふう)という。読んで字のごとく、定まらない風のことだ。
考えてみれば、普段も風は定まらないものだし、定まっている風というのは、エアコンや扇風機から出ている人工的な風のことなのかもしれない。そもそも風は気まぐれなのだ。
身体全体に、ふわりとした圧力を感じる。顔だけではなく、肩も、胸も、背中も、薄く風に包まれているような感触がある。それほど強い風ではないのに、こういう感触は、夏特有のものだと気づく。夏の風は、熱と湿気をたっぷりと含んでいるから、身体全体に圧力として感じやすい。
空を見上げると、高くなってきた。秋の空だ。九月も半ばを過ぎれば、空だけはもう確実に秋へと移行している。雲も、夏の積乱雲のような迫力ではなく、薄く引き伸ばされたような繊細な形をしている。
でも、風はまだ夏だ。空が秋になっても、地表を流れる空気は、容易には季節を変えない。秋が風に映るのは、もう少し先のこと。今日は、空と風の間の、静かな時差を感じた一日だった。
今日の風に合うもの
- どこから来るかわからない風を待ちながら飲む炭酸水
- ゆったりした服装
- 方角を確かめる時間
今日の風の豆知識
不定風は方向が定まらない風の総称。気象学では「変風」とも呼ばれます。大気の気圧差が均衡に近いとき、あるいは地形の影響を強く受けるときに生じます。季節の変わり目に特に多く観察されます。
風のデータ
- 年月日:2024年9月12日
- 天気:晴れ
- 風速:0.3〜1.3m/s
- 気温:30.3℃
- 方角:東
