川縁の草はまさに風で割れそうに

天気予報は強風を告げていた。南から激しい風が吹きつけていた。計測中に9メートルを超える瞬間風速があったと思う。川面は波頭を立て、木々は大きく揺れ、草はなぎ倒されるように風に押された。

野分(のわき)という言葉がある。秋に吹く強風のことで、野の草を吹き分けるほどの強さを表している。源氏物語にも登場する古い言葉だ。台風に近いような荒れた秋の嵐を指すことが多い。

でも今日の風は、夏の風だ。気温は31度を超えている。南から来るこの風は、まだ十分に夏の熱を含んでいる。荒南風(あらばえ)というのもある。梅雨の頃の荒れた南風のことで、今日の風はそれにも似ている。

野分とも言えるし、荒南風とも言える。どちらの言葉も、完全には当てはまらない。夏の勢力が残りながら、秋の嵐の予兆も宿っている、そういう中途半端な激しさが、今日のこの風の正体だ。

季節は、こうして乱暴に変わろうとしている。静かな移行ではなく、風が荒れることで、次の季節への扉を無理やり開けようとしているのかもしれない。

今日の風に合うもの

  • 嵐の前後に飲む温かいスープ
  • 雨戸や窓の確認
  • 室内で楽しめる読書や手仕事

今日の風の豆知識

野分(のわき)は秋の嵐を指す古語で、源氏物語にも登場します。野の草を吹き分けるほどの強風という意味。現代では台風に相当することが多く、秋の季語として俳句にも多く詠まれています。

風のデータ

  • 年月日:2024年9月15日
  • 天気:晴れ
  • 風速:1.9〜4.9m/s
  • 気温:31.5℃
  • 方角: